持続可能性へのコミットメント

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Chemours(ケマーズ)のステークホルダー、社員、そして友人の皆様

現代社会が毎年急速に進歩を続ける中で、私たちはより持続可能な世界を創造するに当たり、社会的な課題と機会の両方に対峙しています。気候変動、自然の喪失、社会的不平等、公衆衛生は、現在最も差し迫った問題の一例であり、社会のあらゆる分野で果敢な協力的活動が求められています。私たちは、大きな課題に対する最善の解決策を見つけるにあたり、パートナーシップの力を信じています。お客様、規制当局、政策立案者、地域社会と協力することで、当社の製品はクリーンエネルギーへの移行、電子機器の進歩、交通手段の電化、より環境に優しく包摂的な未来への進化、あらゆる場所での生活の向上といった社会目標を達成する重要な用途の実現に貢献できます。

そのため、私たちは持続可能性への取り組みから学び続け、更にこれを掘り下げています。施設の運営方法から製品の革新方法、ステークホルダーや社員との関わり方まで、持続可能性をすべての活動の中心に据えているのです。私たちの持続可能性戦略は4つの柱で成り立っています。それは環境リーダーシップ、イノベーションと持続可能なソリューション、地域社会への影響、最良の職場です。これらの柱は私たちの価値観に基づいて構築され、私たちのビジョンに触発されたもので、私たちの日々の行動と決定の指針となっています。私たちは、自分たちだけでは目標を達成できないことを認識しています。だからこそ、進歩を加速させる方法としてパートナーシップを強化しています。私たちが誇る進歩と、私たちをさらに前進させるであろうと考えるパートナーシップの例をいくつかご紹介します。

環境リーダーシップの柱では、環境フットプリントを削減し、プラスの影響を高めることに重点を置いています。私たちは、2030年までに事業活動からの温室効果ガス排出量を60%削減するという野心的な目標を掲げ、2023年までにすでに52%の削減を達成しました。2030年までとそれ以降の脱炭素化ロードマップは本レポートに記載されています。将来については、気候だけではなく、自然との交わり方を理解する必要があると考えています。そのため、2023年に野生生物生息地審議会と提携し、自然への影響と依存度の評価を開始しました。私たちは、当社拠点全般で自然生息地を再生することを目的としたChemours(ケマーズ)の特徴的な取り組みの立ち上げを通して、このパートナーシップを継続しています。

イノベーションと持続可能なソリューションの柱では、お客様やエンドユーザーがそれぞれの持続可能性目標を達成できるような製品やソリューションを開発し提供しています。私たちはすでに、国連の持続可能な開発目標(UN SDGs)に具体的に貢献する製品から収益の48%を得ています。例えば、Nafion™(ナフィオン™)膜は、水素製造、燃料電池、エネルギー貯蔵という3つの革新的なエネルギー分野で重要な役割を果たしています。クリーン水素パートナーシップは、米国国防総省、デラウェア大学、Chemours(ケマーズ)、Plug、米国エネルギー省国立再生可能エネルギー研究所(NREL)が連携した革新的な官民パートナーシップです。私たちは、このパートナーシップを通じて、クリーン水素の製造コストを引き下げ、水素のエネルギーへの変換効率を高めるために、膜の性能のさらなる向上を目指しています。  さらに、Chemours(ケマーズ)と一部のクリーン水素パートナーシップからの300万ドルの投資による支援を得て、デラウェア大学に開設されたクリーン水素センターでは、実際の環境で商業規模の水素技術の製造と試験を実現するでしょう。

地域社会への影響の柱では、私たちの生活と仕事の場である地域社会にプラスの変化をもたらしています。2023年には、STEMスキルを身につける機会を拡大し、安全性を向上させ、地域社会でより持続可能な環境を構築する取り組みに対して560万ドル以上の支援金を提供し、2018年以降の投資総額は2,400万ドルを超えました。ウェストバージニア州パーカーズバーグのディスカバリーワールド博物館とのパートナーシップでは、若い来場者に、STEMの概念、活動、実験に初めて触れる実践的な機会を提供します。  Chemours(ケマーズ)の支援金は、Science Saturdays(土曜科学教室)への資金提供にも役立てられ、十分な行政サービスを受けていない子どもたちとそのご家族に入館パスを提供しています。また、Chemours(ケマーズ)の社員ボランティアに、STEMへの情熱を次世代の問題を解決する若者と共有する機会を与えるとともに、化学業界に将来の人材パイプラインを生み出しています。

最後の最良の職場の柱では、当社の価値観を実践し社員の安全とウェルビーイングに尽力しています。2023年には、全世界の社員の92%以上が勤務する世界の15地域で「Great Place to Work®(働きがいのある職場)」認定を取得しました。また、8番目の社員リソースグループ(ERG)として、2023年にアメリカ先住民社員ネットワークが設立されました。当社のERGは社内パートナーとして機能しており、私たちが当社の多様性の強みを認め、称えるのに役立っています。

私たちはこれまでに達成したことを誇りに思っていますが、まだやるべきことが多くあることも理解しています。当社の価値観を指針として、私たちはパフォーマンスを改善し、影響力を高め、パートナーシップを強化する方法を常に模索しています。皆様のご支援とご協力に感謝いたします。今後も皆様と協力して、これからの世代のためにより持続可能な世界を創造していきたいと考えています。

どうぞよろしくお願いいたします。

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Amber Wellman

最高サステナビリティ責任者(CSO)