Chemours（ケマーズ）社のVazo™フリーラジカル開始剤は、以下のような多くの化学反応を効率的に開始します。
- アクリルとビニルの重合反応
- ハロゲン化反応
- 酸化反応
- 架橋反応
- オレフィン性二重結合を介した低分子の付加反応
Vazo™開始剤は置換アゾニトリル化合物で、熱分解して1分子あたり2個のフリーラジカルと1分子の窒素ガスを発生させます。分解速度は一次的で、金属イオンなどの汚染物質や溶媒の種類に影響されません。
Vazo™開始剤は、塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合の開始に使用されます。Chemours（ケマーズ）では、具体的な使用例に合わせて様々なグレードのVazo™開始剤を提供しています。全製品ラインナップと用途は以下の通りです。
Vazo™フリーラジカル開始剤製品
Vazo™フリーラジカル開始剤には、用途に合わせて様々なグレードがあります。適切なグレードおよび製品を選択する際には、確認すべき重要な点が多くあります。中でも最も重要なのが、反応を行う際の温度です。
Vazo™フリーラジカル開始剤は一般的な目安として、対応するグレード番号の上下10～30℃の反応温度範囲内で使用することを想定しています。ただし、この範囲はあくまでも目安です。
例えば、Vazo™ 64は45～90℃の反応温度での使用が最適ですが、工業プロセスでは最高125℃で使用されており、その場合、半減期は1分未満になります。
グレードを選ぶ際のもう1つのポイントは溶解性です。Vazo™ 56 WSPと68 WSPはどちらも水溶性グレードですが、その他のVazo™製品については以下の通りです。
- 水に溶けない
- 脂肪族炭化水素には溶けにくい
- 官能基含有有機化合物や芳香族炭化水素に溶ける
Vazo™ 67は、他のグレードに比べて有機溶剤やモノマーへの溶解性が著しく高いです。高濃度の溶液を取り扱う際には、自己加速的な分解を避けるために注意を払う必要があります。
各グレードの詳細についてのお問い合わせや、お客様の用途に合った製品選定のサポートについては、当社のエキスパートチームまでご連絡ください。
以下の表を参考にしていただき、お客様の使用目的やニーズに最適なVazo™開始剤をお選びください。
